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コロナ渦の病院と患者の繋がり方

日本病院会が2020年5月18日に発表した「新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況緊急調査」によると、新型コロナウイルスの影響で、入院診療、外来診療共に患者数が減少傾向にあり、多くの病院で経営が悪化していることが示されています。

特に外来診療は、前年比で10%以上の患者数の落ち込みです。そのため「新型コロナウイルスによる患者減少をどのように改善したら良いだろうか?」と頭を悩ませている病院経営者も多いのではないでしょうか。
そこで本稿では、再来院を中心とした外来診療を取り上げ

  • 患者数の状況
  • 今後の患者動向
  • 今後求められる情報発信

を解説し、コロナ渦の病院と患者の繋がり方をご紹介します。

多くの医師は「患者が減った」と感じている

「医師のとも」が1,346名の医師へ行ったアンケート調査によると、77.2%もの医師が「新型コロナウイルスによって患者数が減った」と回答しています。

(出所):「医師のとも」公表データを基に作成

また、「新型コロナウイルス感染症の国内での終息時期はいつ?」とのアンケートに対しては、33.5%の医師が「2021年7月以降」と回答しています。ワクチンの開発には1年かかるとの試算もあるため、完全な収束には時間を要する見通しです。

すなわち、患者数減少を防ぐための対策は、長期的な視点を持って検討する必要があります。

病院の潜在的ニーズが高まる

2020年4月にはデイサービスの約6割が休業していたこともあり、要介護者を中心に身体機能の低下が懸念されています。また、長い自粛生活の中でメンタル不調をきたす「コロナ鬱」も深刻で、心身に不調を来たす患者が幅広い年代で増えることが予想されます。

「医療機関を受診したい」というニーズは高まり、本格的な収束には時間がかかりますので、この傾向はしばらく続く見込みです。

しかしながら、「医療機関で感染してしまうのではないか?」、「電車やバスで感染してしまうのではないか?」と感染リスクを懸念して来院を避ける患者も多く、ニーズの高まりは来院数の増加に繋がっていません。

患者としては「病院に行きたいけど、感染が怖くて行けない・・」状況です。ご自身での判断に加えて、ご家族の意向で通院を控えるケースもあるでしょう。

2020年4月からはオンライン診療が解禁になりましたが、それでも診断には触診が必要ですし、対面診療でしか分からないことも多々あります。また、オンライン診療は、医療機関だけでなく患者側にも情報システムの導入が必要になりますので、時間や費用がかかります。

そのため、コロナ渦で患者との関係を築くためには、患者の通院への不安を「医療機関、患者共に負荷の少ない方法」で払拭する必要があります。

デジタル情報で患者に安心を届けることが大切

患者数減少を防ぐために最も優先してやるべきことは「患者に安心してもらうこと」です。

どの医療機関でもコロナ対策として、検温や院外での問診など、独自の感染症対策を実施していることでしょう。

しかしながら、パンデミック下では移動が制限され、物理的な情報伝達に限界があるため、「安心して通院できること」を何らかの方法で伝える必要があります。患者目線で考えると、スマホで簡単に知りたいとのニーズがあるでしょう。

発信方法の一例として「HPやブログ、SNSを開設し、新型コロナウイルス感染症対策を徹底していることをアピールする」、「患者へメール配信する」などがあります。

「After/Withコロナ」のカギを握る顧客の可視化

ホームページにアクセス解析ツールを導入し、訪問者数を把握している病院は多くあると思いますが、そのデータを改善や集客に活かせている病院は極一部ではないでしょうか?

今後はこれまで以上に「Webサイトで病院の情報を確認してから通院を決める」流れが増えてくることが予想されます。

そのため、患者とのコミュニケーション手段として「Web接客」は、After/Withコロナに備える医療機関に取り組みとして極めて大切になるでしょう。

しかし、ただ単にWeb接客ツールを導入しても、患者の求めているものや、行動パターンを理解していなければ、最適な接客は行なえません。

適切なWeb接客を行うためにも、まずは病院のカルテとは別に、顧客の行動、興味関心を可視化し、個人単位で管理する仕組み「CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)」の導入を考えてみてはいかがでしょうか?
「患者が必要なタイミングで求めている情報が届く」このような顧客体験、CX(顧客体験)を提供できれば、医師への信頼感も高まり、病院との繋がりも強くすることができるはずです。

デジタルによる支援

当社が導入支援を行っているHubSpotであれば、顧客を可視化し管理する機能は、無料でご利用いただけます。

ホームページに設置するチャットやチャットボット、メール配信システム、フォーム機能なども備えており、幅広い用途、ニーズにお応えできます。

デジタル化することにより、実は患者が求めているものは手紙など、アナログなものだった。こんな発見もできるはずです。

「デジタル化を進めたいけど、具体的に何をすれば分からない・・」とお悩みの医療機関様は、ぜひ一度、弊社にお問合せ下さい。今回ご紹介した「HubSpot」を始め、御院の状況に合わせた最適な解決策をご提案させていただきます。

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